英語を自分なりに勉強してきた。今の状況を変えたくて。英語ができればきっと何かが変わる、そう思ったから。
参考書も揃えたし、英会話にも通った。でも、なんだかしっくりこない。英語ができるようになった確信もない。
基礎が足りていないから、いくら英会話をやっても身につかないのかも…そう思って、基本から教えてくれるところ、大人が通える塾を探してみた。

検索してすぐにヒットしたのが「大人の英語塾」。
大人向けの英語塾なんてまさにぴったりだった。ここなら今の状況を変えられるような気がした。
先生が中高生を教えている塾の先生というところもポイント。
普段、中学生や高校生に人気の先生なら、説明も分かりやすいかもしれないし、冷たくあしらわれたり、こっぴどく怒られたりすることもないだろう。
そう思って体験申し込みボタンを押した。

体験日を決める電話が鳴った。電話の応対はとても丁寧だ。
しかも、実際に教えてくれる鈴木先生が連絡をしてくれた。
これは嬉しい。
相談した人と、実際に教える人が違って、相談内容が無視されることほど悲しいことはない。
こういった点で安心できるのはすごくいい。

レッスンの内容とか受講プランを一方的に話されるのではなく、いまの状況やどういう風になりたいのかなど質問をしてくれて、こちらの都合をきちんと聞いてくれるもありがたい。
質問されれば答えられるけど、自分のことを自分から説明するのは結構難しいから。
話していくうちに自分の考えがまとまってくる感覚があった。

実際の体験日。はじめに自己紹介。
でも、この間電話で話したばかりだから、初めて会ったような感じはしない。
リラックスした雰囲気での体験レッスンだ。
驚いたのはレッスンの中身。用意してくれた文法のプリントは好きなアニメのセリフが例文になっていた。

「英語は"勉強する"と続きません。どうせやるなら"楽しむ"ようにしましょう。」という鈴木先生は、生徒の好みや目標に合わせて色んなコンテンツを教材にしているらしい。
市販のテキストだけでなく、英語の本や海外ドラマ、マンガでもOK。
飽きないものを選ぶことが一番大切とのこと。たしかに、学生時代の参考書はやる気が出なかった。
大好きなアニメだったら、当然セリフも覚えているので、なんだか英語も頭に入りやすい気がする。

電話相談の時に状況は伝えてあったから、いまの自分のレベルに合わせてレッスンを進めてくれた。
やっぱり導いてくれる存在がいる安心感は大きい。時間はあっという間に過ぎていった。
今までもやもやしていた英語が、鈴木先生の解説でクリアになっていく爽快感。病みつきになる。
鈴木先生は話しやすく、体験レッスンの後も色んなことが聞けた。
英語の勉強法についてはもちろんのこと、自分がどんなことをやりたいのか、これから何を実現していきたいのかなども相談に乗ってくれた。
大満足の体験レッスンだった。

帰宅して先生から丁寧なメールをもらい、ここならやれると思って受講を決めた。
今までと違う結果を手に入れたかったら、今までと違うことをする。
とりあえず半年間、鈴木先生と英語の世界に飛び込むことに決めた。

目標を再確認し、私に合わせたカリキュラムとスケジュールでスタートを切る。
レッスンは、鈴木先生に直接会う対面レッスンと、オンラインでのレッスンの両方がある。
仕事が忙しい時オンラインは助かる。ちょっとした合間につないでもらったり、寒い日や雨の日も自宅にいながら受講できるし、それに音声のみでもできるから、ジャージを着ていても部屋がちらかっていても問題なし。

やってみて正直に思うのは、決して楽ではないということ。
モチベーションが下がったり、このままやってて本当にできるようになるのかなって思ったこともある。
でも、そんなことは鈴木先生にはお見通しだったようで、ちょっとやる気がない感じで授業に参加したときには「大人は言い訳を考えるのが好きなんです。」と一言。
確かにそうだ。あれこれやらない理由を探す暇があったら、課題をこなしていった方が生産的だ。
「英語はやればできるようになります。でも、多くの人ができるようになる前でやめてしまうんです。」という言葉も印象に残っている。

仕事が忙しくて、課題が終わってない時はやっぱりしんどい。
けれど、先生からオンラインで連絡くるからやるだけやる。連絡がくるから頑張れる、そういう部分たしかにある。
今までのように自分だけだったら、続けるのは無理だった。それこそ「言い訳」を用意して、絶対に手を止めていたと思う。
どうしても課題がやりきれない時もあるが、そういう時は今までの復習だったり、ちょっとした英会話のコツ（それもかなり役立つ）に内容をアレンジしてくれたのには感動した。
できなかったことを責めたり、怒られたりすることはなく、すべて学びになるようにしてくれた。

半年経たずして、私はジョブチェンジに成功した。
実は、目標は英語スキルを高めて、仕事を変えることだった。
今までの仕事、このまま続ける自信も体力もなければ未来も見れなかった。
でも、いま業界は同じだが、英語を日本語にする仕事についている。
責任は重いし、仕事が楽になったとは言い切れないが、納得できる毎日を過ごしている。
英語を使う仕事につくという希望から私は大人の英語塾を始めた。その希望は叶った。
けれど、思えばそれ以上に、大人の英語塾を通して身につけたことが私には大きかったと思う。
継続する大切さ、継続するための工夫やコツを考えること、それから学生時代には分からなかった学ぶ理由。
鈴木先生との英語を学ぶ毎日は、そんなギフトを私に与えてくれた。