実はぼくは「英語講師なのに英語が話せない」というのがコンプレックスでした。
塾で英語を教えていると話すと「それじゃあ、英語ペラペラなんですね」と言われます。ふつうは、「人に教えているくらいだから当然話せるんだろう」と思うものです。親御さんも生徒さんも、口には出しませんがどうせならやっぱり英語が話せる人から英語をちゃんと習いたいと思っているはずです。
けれど、、、
いくら入試問題が解けるからといって、いくら英語を教えることができるからといって、話せるかどうかというのは別問題。そう、私は英語を教えるようになってから10年近く、まったく英語が話せなかったんです。
これはとてもコンプレックスでした。子ども達に”偽物”の英語を教えているような気がしてなりませんでした。
そしてとうとう英語教育の改革が始まりました。英語の4技能、特に「スピーキング」を重視するというアレです。今すぐにでも話せるようになる必要が出てきたのです。もうさすがに逃げられない。けれど、何からすればいいのか、、、、
ひとまず英会話教材に手をだしました。
3ヶ月で〜とか〇〇式とかそういう類のものです。いろいろ手を出してなんだかんだで20万円くらいはかけましたが、全然話せるようになる実感がなく、途中でやめてしまいました。
次に英会話スクールへ行きました。
費用はざっと60万くらいです。結果は、、、、ほとんどためになりませんでした。毎回のレッスンはネイティブと話せて楽しいですし、自己紹介など決まり文句的な会話はそれなりに流暢にできるようになったのですが、テキストに書いていないテーマやトピックについて自分の思ったことや考えていることを求められると、思うように伝えることができず、「英語が話せている」という自信や実感がなかったのです。
さて、どうしたものか、、、そう悩んでいた時、ふとDVDのセールに出くわしました。そこで、小さい頃に観ていたある海外ドラマのDVDを見かけたのです。「懐かしいなぁ。せっかくだし、これ、英語で観てみたいな」と何気なく思い、買って帰りました。そして、それからは毎日のようにDVDを観ながら、そこに出てくるセリフをたくさん真似して覚えるようになっていきました。
そうして半年くらい経った頃でしょうか、ひょうんなきっかけで外国人の英語講師と話すきっかけができました。正直、海外ドラマを観て真似していただけなので、とっても不安だったのですが、実際にいざ外国人を前にすると、ふと口から英語がすらすら出てきたんです。あれは不思議な感覚でした。もちろん、完璧にではなかったと思いますが、少なくても意思の疎通はできていました。
そのときからです。英語は自分の好きなものからインプットするのが一番いいと思うようになったのは。実際に、中高生の生徒にも、それぞれ好きな英語のコンテンツを持ち寄ってもらい、それを使って授業をしたら、みんなどんどん自分から英語表現を学んでいって、多くの生徒たちが英語を楽しめるようになっていきました。これはきっと大人たちにも、いやむしろ大人こそあっているのではないか?それで始まったのが大人の英語塾です。きっとあなたも、自分の好きなもので英語を楽しみながら学ぶことができるはずです。あなたが英語をマスターして、英語でやりたいことを実現するお手伝いをぜひさせてもらいたいです。